水族館劇場来たる!!

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3.11以降、この世界は変わってしまった。
友を助けることの出来ない無力さに項垂れ逃げ場のない不安に苛まれ未来を希望として捉えることが出来ない。あの日からずっとそんな閉塞感に覆われたままでいる。
故郷を捨てざるを得ない人びとの群れを見た。小さな子どもたちは保つべき郷愁を失わされていた。彼や彼女らのノスタルジアは本来あるべき姿から遠く離された。
あの日から3ヶ月が経つ頃、東京日暮里で。空梅雨の青空を見上げて水族館劇場を観たいと思った。前年の駒込大観音での公演を最後に次なる地へと旅立って行った流浪の劇団。
10年もひと処を本拠として活動を続けたことに対する行き詰まりと安穏からの脱却に快哉を叫んだ一年前ではあったが、時のいたずらというタイミングの悪さに落胆した。
2011年初夏、私は水族館劇場が見たかった。
この時代に彼や彼女らが何を見せるのかを知りたかった。

(信天翁に吉報が訪れたのは10月。座長の桃山邑氏が始動を告げに立ち寄ってくれた。何処で演ろうと観に行くつもりでいたが此処でも出来るやり方があればやろうと言ってくれた。我々夫婦は思案しすぐに3Fのスタジオを借りる算段を立てた。先方も快く引き受けてくれてこうして実現するに至った水族館劇場信天翁公演、それも待ちに待ったあの日以降の公演なのだ。)

3.11以降、この国は変わった。
悪を敵としないことで己の甘えを相殺し平穏を保っていた国民の性質は敵を公然たるものとして認めるようになった。敵は3.11以降突如として現れたのではない。

はるかなる睡りに誘われるままにまなざしを塞いでいた自らを省みる時が来た。
2011。
この年が終わる前に、自分の欲する答えに達するためにどうしても見ておかなければならないものがあったのだ。

水族館劇場2011公演『公然たる敵 -ロストノスタルジア-』(古書信天翁公演は11/24(木)19:00〜☆彗星ノ箱☆)

行く末に希望の持てないこんな時代だが、瞬くことをあきらめたくはない。





*水族館劇場『公然たる敵 -ロストノスタルジア-』公演のご案内はコチラをご覧ください。
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by books_albatross | 2011-11-09 01:06 | おしらせ