春の小さな古本市 @水戸芸術館 高校生ウィーク2013

春分の日の20日、店の営業を♂に任せて、水戸芸術館内での「春の小さな古本市」に参加してきました。午前10時、最寄り日暮里駅から常磐線に乗り、とここまでは我孫子市の実家へ帰るのとなんら変らぬ行動、風景でしたが、柏で一旦降りて特急フレッシュひたち号に乗り換えると、水戸の手前、偕楽園を目指す行楽の老若男女で車内はほぼ満席状態。ここからは、腰をおろしたシートのふかふかな座り心地にうっとりしつつ、束の間旅情満喫の60分、昼前、水戸着。初めて出かけた水戸芸術館は、駅からバスで10分足らず、歩いても20分くらいの町中にある巨大な現代美術ギャラリーでした。

水戸芸術館は、3月10日から4月7日(日)のあいだ、高校生や同年代の若者に身近に現代美術に親しんでもらおうという趣旨で毎年春の恒例となっている、高校生無料招待「高校生ウィーク2013」期間中。この間、展示会場一角に出現した高校生ボランティアスタッフによるカフェ、仮設喫茶「基礎工事」に面したスペースが「春の小さな古本市」の会場となりました。


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仮設感満載の喫茶&古本市エントランス。仮設喫茶「基礎工事」のコンセプトは、現在開催中の「坂茂 ー 建築の考え方と作り方」とリンクしていて、展示にあわせて設営途中からカフェをオープンし、プログラムによって空間が変化し続けるのだそうです。


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「自由第一」にぐっときます。基本的に、普段美術館で使われている備品を利用とのこと。


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春の小さな古本市。二つの大きなテーブルをメインに、地元水戸の TRIXIS BOOKS さん、金沢からオヨヨ書林さん、わたしたち日暮里古書信天翁の美術、建築、写真集や絵本などが並びました。


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カフェ内を探索、青いつなぎがユニフォームの高校生ボランティアさんたち。ここで毎週水曜日には、本にまつわるワークショップなども開催。今日はテーマごとのおすすめ本を探しに図書館へ出かけていき、各自選んで借りてきた本を壁面の推薦図書館棚に配架していましたよ。


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無料のセルフサービスコーナー。高校生でなくとも、だれでも利用できます。終日、賑わっていて、わたしもコーヒー、紅茶をいただきました。


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店番のあいま、開催中の展示「坂茂 ー 建築の考え方と作り方」も、みてまわりました。実寸スケールの展示多数の上、全エリア撮影OKでした。紙は、筒状に巻いたり、ハチの巣状のパネルに加工することで、建築の構造材になり得る強度をもたせることができる。ということの計測や実験、それから再生紙を使用することでコストが安くなる、軽くて誰にでも作れるシステムの構築、そういったことがパネルや模型、実寸部材などとともに展示されていたエリア。


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阪神淡路大震災でつくった紙のログハウス実寸。


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土台はビールケースに砂袋の重し、床、扉、窓は木、壁は紙筒、天上はシート。製作時のみならず、解体時のコスト(無駄なゴミが出ない。部材の再利用可能)が計算されたアイデアと設計との説明がありました。


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中に入ってみたところ。


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紙筒と布による避難所用間仕切りシステム。東日本大震災で各地に取り入れられたシステムを再現。











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白布は安全ピンで止められている。
この安全ピンをみたとき、なんといったらいいか、仕事とか毎日の自分の創意工夫はどうなのか、考えるということ、考えたことを見える形、機能するしくみににちゃんとする、ということなどについて、しばしとりとめもなく思ったのでしたが。











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広場には、女川町コンテナ仮設住宅の実寸模型の展示があり、中にも入れます。(9坪タイプの住戸1.5戸分)





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夕方6時までの古本市も、もうすぐ終了。
小さな古本市にお立ち寄りくださり、お買い物くださったお客さま、ありがとうございました。








今回、美術館という空間での出店は初めての経験であり、どんな雰囲気になるのか、どんな場になるのかわからないまま参加させていただきましたが、「高校生ウィーク」企画の自由さと、スタッフの方々の軽やかさ、そのような企画を長年続けて来られた美術館自体の懐の深さに、自然と古本市も溶け込ませてもらえたような、そんな1日となりました。

水戸芸術館のスタッフのみなさま、あたたかく迎えてくださり、ありがとうございました。
素敵なアンティークテーブルや棚、椅子などの備品類がご用意されているなどとはまったく想像もしておらず(小森君から備品はあると聞いていたのですがそれでも)、現地に着いてみて本当にびっくりしました。

また、「何年生ですか?」など、たわいもないこちらの問いかけや、ケータイでの撮影にも軽やかに応じてくれた仮設喫茶「基礎工事」の高校生ボランティアのみなさんもありがとうございました。お尻にしっぽをつけたり、ポケットにステッチが入っていたり、思い思いにカスタマイズされた青いつなぎ姿が可愛かったです。

そして、この「春の小さな古本市」企画に誘ってくれた水戸在住の TRIXIS BOOKS の小森君、小田木さん、ほんとにありがとう。忙しい中、短期間で現地の準備を調えて、当日も朝早くから夜遅くまで、運搬そのほか、大変お世話になりました。おかげで、素晴らしく楽しい1日となりました。金沢のオヨヨ書林さんとも、本と本とで相見えることができてうれしかったです。



「春の小さな古本市」は1日限定企画ですが、「高校生ウィーク」「坂茂 ー 建築の考え方と作り方」の展示はまだまだ続きます。春の1日、常磐線に乗って、水戸へお出かけしてみませんか。上野から特急スーパーひたち号なら、所要1時間ちょっと、乗車券と特急券で3510円です。(のんびり行くなら2時間ちょっと、2210円です。)

水戸芸術館ホームページ http://arttowermito.or.jp

高校生ウィーク2013 4月7日(日)まで

坂 茂 建築の考え方と作り方 5月12日(日)まで
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by books_albatross | 2013-03-22 01:19 | あほう♀